
荒川近くの下南畑での営業20数年。傘寿を超えた女将さんによる真心が詰まった手作り定食は、オフクロの味を超えた「ばぁちゃんの味」。
浦和所沢バイパス沿いの羽根倉橋に近い、下南畑にお店を構えたのは20年以上前の1991年。福島は会津出身でこちらに来て50年以上、傘寿を超えた1930年生まれの女将さんによる手作り定食が味わえるお店です。お店自体は歴史を感じる風情ですが、きちんと手入れが行き届いて清潔感があるのはさすがです。
齢80歳を超えながらも、きちんとメイクもされて日々お店に立つ女将さんいわく「ここはさくら通りでもなければ、三丁目でもないんだけどね」。うかがったところ、ご家族のかたがお店の名前を付けてくれたとのこと。店名からして、昭和レトロ・ファンにはたまらない雰囲気です。女将さんとの会話も楽しみの1つ。
店内は8席程度のカウンターに4席の小上がりが2つと、特徴的なお店の外観に合わせたなかなかコンパクトな作りですが、まるで自分の祖母の家に行った時のようなくつろげる雰囲気です。料理はけっこう種類があり、いずれも丁寧なお仕事。これまた自分の「ばぁちゃんち」で食事をしているようなホッコリした気分に浸れます。普通に頼んでご飯は大盛り気味なので、少食気味のかたは半ライスにしてもらうといいかもしれません。
小柄な女将さんに対して、ちょっと高さのあるカウンターテーブル。「最近、少し体がしんどくてねぇ」とおっしゃる女将さん。こういう懐かしくて温かいお店は、多くの場合お店のかたも高齢です。興味を持たれたら、こうしたお店にもぜひ足を運んでみてください。